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シェフ 三ツ星フードトラック始めました [映画]

2014 アメリカ 評価S
05/29(月) 21:00 -
NHKBSプレミアム|116分

映画の感想でなくなりそうだが、まずはオープニング。「おっ」とちょっとかっこいいビートのドラム。と思う間もなく、マルディグラインディアンのチャントが始まり、もうそれで興奮度最高潮。そしてすかさず、今度はアーロンネヴィル(らしき)の声で、「アイコ・アイコ」の前奏部分でよくやられる「ジャキモフィナンネ」というチャント。そのアーロンの声のバックに入るギターのカッティングと合わせて、なんか聞いたことあるなと思っていると、ボー・ドリスのチャントが始まる。曲は「Brother John Is Gone / Herc-Jolly-John」
そういえばワイルド・マグノリアスの〇周年企画とかでやけにゲストが豪勢で力の入ったアルバムがあり、それにネヴィル・ブラザースがゲスト参加していたようなことを思い出し、その曲ではなかろうかと見当をつける。当時、普段は各人がそれぞれの場で活躍しているネヴィル・ブラザースのゲスト参加というのは、とても珍しく、これとドクター・ジョンの「ゴーイン・バック・トゥ・ニューオリンズ」しか自分は知らない。
と、ここまで書いて、調べてみたら上記はほとんど間違い。「ワイルド・マグノリアスの〇周年企画」というのは「Life Is a Carnival」で、これは〇周年企画ではなかった(〇周年企画というのは「Thirty Years and Still Wild 」のこと)。また、この「Life Is a Carnival」にシリル・ネヴィルが参加していたのをネヴィル・ブラザースと勘違いした。そしてそのアルバムの「Herc-Jolly-John」を試聴で聞いてみると、上記のアーロンの声の「ジャキモフィナンネ」の部分をドクター・ジョンがやっており、今作のバージョンとは違うこともわかった。間違いだらけだ。
さて、改めて調べてみると、これは今作のサウンドトラックに入っているようだが、これも変な疑問が沸く作り。このトラックが入っているのは「Chef Vol. 2 (Original Soundtrack Album)」というもので、なぜか、今作についてサウンドトラックが2枚出ているようなのだ(もう一枚の方にはこのトラックは入っていない)。今作用のレコーディングなのだろうかと考えてみると、ボー・ドリスの元気な声があるので、もっと昔のもののように思う。そして、あれはほんとにアーロン・ネヴィルなのだろうか。謎だ。
もうちょっと、この曲について書く。今作は原題が「Chef」、日本語でも使われるシェフである。この文字が浮かぶと同時に上記の曲が始まる。ここで連想したのがマルディグラ・インディアンの重要用語でもある「Big chief」。その連想だろうか、まさかなと思っていたが調べてみると、「Chef」と「chief」って同じ語源(シェフはフランス語)なのね。やっぱそこからの連想でこの曲が使われているのだろう。作品を見終えてゆっくり考えてみると、ニューオリンズは作品内でも割と重要な位置を占める舞台でもあるし、シェフがフランスから来た言葉っていうのもフランス文化の影響が濃いニューオリンズと結びつく。
あまりにも好きすぎる曲が映画でかかるとデメリットがあり、もう映像がまったく入ってこなくなる。上記の曲がかかって、ワイルド・マグノリアスのことやらいろんなことを考えていて、やっぱり映像が入ってこないので、何度もリピートしてしまった。
冒頭の曲が終わったあとの二曲目が確かアル・グリーン。その後も中南米のビートの曲が多かったように思うが、とにかくかっこいい曲が満載で、テーマの一つが音楽という気がする。

作品は音楽に気を取られ、良い作品なのかどうか、多分相当に良い作品だと思う。
内容は料理ドラマで、出てくる食い物は美味そう。
二つの場面に分けられる。前半はロスのレストランのシェフである主人公・カールが、店で問題を起こして辞めることになるという展開。後半は一念発起して、息子、パーシーを連れてフードトラックで各地を旅して成功を収めていくという展開。
この前半は現在のネット社会で頻繁に起こる「炎上」の典型的パターンで見ていて面白い。ネットに疎いカールが部下の話に出てくる「ツイッター」という言葉に反応し、パーシーから使い方を少し教わり、煽りに暴言で対応してしまい・・・という展開。
後半はカールの元妻の故郷マイアミに行き、キューバサンドイッチのおいしさに目覚めフードトラックを始めることになる。元妻の父親は中南米音楽のミュージシャン。誰だろう有名な人っぽく、ステージの場面もたくさんある。
ここら辺の展開が中南米の音楽がたくさんかかる理由だ。フードトラックは元部下のマーティンが駆け付け、それにパーシーも連れていくことになり3人組。
フードトラックを始め、ニューオリンズに行くという場面があるが、ニューオリンズは父親の思い出の地であり、そこのドーナツだったかな、が美味しいということでパーシーと一緒にいつか行こうと約束していた場所。「ディズニーワールドへ寄って行くかい」にパーシーは「ニューオリンズへ行こうよ。でドーナツを食べよう」。カールは「ニューオリンズへ行くのにジャズでもなく、まじないでもない、流石シェフの息子だ」という。ニューオリンズはジャズ、まじないの地として有名なんだな。
なんでニューオリンズ、地理的に遠いんじゃないかと思ったが、調べてみると、なるほど、こういう地理関係か。
中盤以降、主人公たちがニューオリンズに行く場面があるが、そこでニューオリンズの街並みが映った瞬間にブラスバンドの曲がかかるという演出はしびれた。
ニューオリンズの次はテキサス、オースティン。ここでバンドのライブ演奏が頻繁にかかり、多分有名なミュージシャンだろうなと調べてみた。多分Gary Clark Jr.というこの地出身の人。ジミー・ヴォーンに見いだされた人らしい。
旅ではパーシーがSNSを駆使しての宣伝で大繁盛。ラストはそんな父息子の絆を再確認するという涙の大団円

ジョン・ファヴローという人が監督主演
他の出演は知ってるところでスカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jr

追記
途中で「トランプ」というLowell Fulsonの曲のカバーらしきものがかかるのだが、それがだれのバージョンかわからず、最後のクレジットにもなくてイライラした。ということをここに記述したように思ったが、書いてないな。まあいい。それについてつべで動画を自動で垂れ流ししていたら、その曲にいきあたり、ようやくいろいろ解決したのでここに記述
Trampという曲はそもそもほぼインストで「トランプ!」と叫ぶところと、語りがあるが、あとはファンク調のリズムが特徴。そしてオーティス・レディング&カーラ・トーマスのバージョンも有名で、おれはこちらを先に知った。今作でかかっているのは、「トランプ!」という叫びと特徴的なオルガンのインストであり、それだけで「トランプ」という曲なのかどうかは疑問だし、そういう演奏に別の曲を名付けることもよくあるから見つからないのかなと思っていた。ただ、どう聞いてもそれは「トランプ」であり、それはローウェル・フルソンバージョンにはなく、オーティスバージョンにある特徴的なアレンジがここで模倣されているからだ。
で、今回わかったのはそれがMohawksの「The Champ」という曲。ウィキの英語版Tramp (Lowell Fulson song)の項目より--
The Champ", a 1968 reggae instrumental by the Mohawks based on "Tramp", later went on to become one of the most sampled records in hip hop music history.
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なるほどレゲエバンドなのね、これ。
もしかして「トランプ!」じゃなくて「チャンプ!」って叫んでるのか。まあレゲエの世界らしいや
ローウェル・フルソン、そしてオーティスのトランプが1967。こちらは1968年とのとこ
これじゃあクレジットで「Tramp」探しても見つからないわけだ
そうそう。上記のサウンドトラック。二枚あるのだが、それもサンプルで全曲聞いてみたのだが、これは入っていなくて、なおさらイライラしたのだった。なんで入っていないのだろう。
また二枚出てる理由がわかった。一枚目は純粋なサントラ。二枚目は最初が好評で、さらに出したものらしいのだが、こちらは映画に入っていない曲(ミーターズの曲もある)もたくさんあり(映画に使われてる曲ももちろんあり、上記のワイルド・マグノリアスの曲もこちらにしか入っていない)、ジョン・ファヴローのコメントもあり、それによれば、使用しようと考えていたものや、この映画に合うものをリストアップしてるとのこと。それじゃあサントラでもなんでもないような気がする・・・。

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